音楽と教育

教育に携わる音楽好きな人間です。定期的な更新が目標です。

「ため込もうとしない読書」に共感

巡り巡って出会った読書記録法

 何を隠そう、私はこれまで数多の読書術・読書法を試しては、短期間で挫折している。例えば、市販のミニサイズの読書ノートをつける、日記帳に読書の記録をつける、A4サイズにまとめる、iPadのGoodnotesを活用する・・・。最も続いたのが、「紙1枚!独学法」をアレンジして読書ノートをつけていたことくらい。

 続かない原因を分析してみた。

  • 付箋をこまめに貼りすぎてしまい、結局見返さない。
  • 引用を手書きするのが億劫で、時間がかかる。
  • 「まとめノート」をつくると時間がかかる。
  • 大切だとおもうところを全て保管しておきたくなる。

などなど。 そんなとき、たまたまAmazonのおすすめで出会ったのが本作(Amazon恐るべし)。

「本に書いてあることすべてをわがものにしよう」という考え方は、こうした古い「所有」の概念の延長線上にあるように思います。

 なんて、痛いところを突かれてしまった。そういえば、私も大学生の頃は、約3000枚のCDを保有していたが、ストリーミングが一般的となり、単に量を保有していることの価値はなくなった。最近は、カーシェアリングのみならず、カメラ、家電までレンタルサービスがあるようだ。

読書は呼吸?!

吸いすぎて苦しいのであれば、息を吐けばいい。それと同じで、ひたすら「読む」だけでなく、「書く」ようにする。ただ読むだけじゃなく、「書くために読む」ことへと意識を変えるわけです。

 アウトプットが大切である、ということはよく言われていることなので、意識はしているが、呼吸に例えていて、スッと入ってきた。 著者は、引用を一枚の紙にまとめることを推奨しており、それを「1ライン・サンプリング」と命名。そして、まとまった一枚の紙を、こう表現する。

このリストは、いわば1枚の音楽アルバムのうち、自分自身の心が動いたパートだけをつなぎ合わせた「リミックス音源」のようなものです。

 なんて素敵な例えなのだろう。所々音楽で例えてくるセンスに脱帽である。

読むプロセスを楽しむ

簡単にいえば、フロー・リーディングとは、「その本に書かれた内容が、自分の内部を”流れていく”ことに価値を見出す読書法」です。

 本書の推奨する読書法は「フロー・リーディング」という。音楽を聴くように、本を読む。「体験」的に捉える。なるほど、こんなにワクワクする読書法は聞いたことがなかった。 読書を習慣化し、流し読みのコツなど、素早く読む具体的な方法が満載であるが、ゆったり読むことの大切さも伝えられている。 本を読むことへの愛が感じられる一冊である。

 さて、新たな読書法として、習慣化できるか、挑戦である。

 ちなみに、筆者が読書ノートにおすすめとしている手帳がこちら。来年度の手帳はコレに決定!